【インフラファンドとは】投資対象や仕組みをわかりやすく解説

【インフラファンドとは】投資対象や仕組みをわかりやすく解説 インフラファンド

※当記事はプロモーションを含みます。

インフラファンドを知っていますか?

インフラファンドとは、投資家から資金を集めインフラ資産を保有し、その資産から利益を得るファンドです。

インフラ資産は、再生可能エネルギー、主に太陽光発電設備に投資しています。

ひろに
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投資対象としてどうなのでしょうか。

太陽光で発電した電気を売るインフラファンドは、景気に左右されにくく、安定した収益が得られます。

様々な税制優遇もあり、分配金の利回りは平均6%以上です。(2023年10月時点)

でも、投資する場合には、その中身を知ることが大切ですよね。

  • どのような仕組みか
  • 利回りが高い理由は
  • どんなリスクがあるか

中身を理解した上で、投資することにより、納得して利益が得られると思います。

インフラファンドに投資して5年の筆者が、仕組みや銘柄の特徴、将来性について紹介します。

  • 現状は太陽光発電への投資
  • 高利回りの理由は優遇制度
  • 優遇制度の終了が最大のリスク

日本再生可能エネルギー投資法人(9283)は2022年8月に上場廃止となりました。

タカラレーベンインフラ投資法人(9281)は2023年2月に上場廃止となりました。

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インフラファンドとは

インフラファンドとは、インフラ資産に投資して収益を得るファンド(投資信託)です。

東京証券取引所に上場されているため、株と同じように、自由に売買が可能です。

2015年4月30日にインフラファンド市場が創設されて以来、7銘柄が上場されました。

その後、2銘柄が上場廃止となりましたが、残りの銘柄で増資などが行われ、市場全体の時価総額は約1,600億円。

近年、ESG投資の増大が見込まれており、成長が期待される市場です。

インフラファンドの仕組み

インフラファンドの仕組み

インフラファンドはJ-REITと同じ、投資法人という仕組みを利用しています。

投資法人は、投資信託を法人化したもので、法律により、実質的な業務を行うことができません。

ですので、資産は賃借され、一般事務などを含め全て業務委託により運営されています。

これは、投資家利益の保護のため、互いの業務に干渉が及ばないようにするための仕組みです。

なお、インフラファンドには、スポンサーが付いており、投資法人のサポートや資産運用会社への出資を行っています。

投資法人制度については、投資信託及び投資法人に関する法律の第61条以降に詳しく記載されています。

対象となるインフラ資産

インフラファンドの投資対象

インフラ資産とは、空港や橋、発電所、公共施設などの社会基盤を構築する設備を示します。

その中で、インフラファンドは再生可能エネルギー発電所に投資しています。

これは、再生可能エネルギー発電設備が法律で定める特定資産に該当し、税制優遇を受けられるからです。

また、固定価格買取制度(FIT)により、国が高い価格で電気を買い取ることを保証している点も大きな要因です。

なお、現状は、再生可能エネルギーの中でも、保守性や施工の容易性などの理由により、全て太陽光発電に投資されています。

インフラファンドの税制優遇措置については、次の記事で詳しく説明しています。
【導管性の要件】インフラファンドの税制優遇措置は、なぜ期間限定か

賃料の仕組み

太陽光発電所の賃料の仕組み

インフラファンドは、太陽光発電所を賃借して、賃料収入を得ています。

賃料は不動産のように固定料金では無く、売電収入に合わせて得られる仕組みになっています。

賃料の条件は発電所毎に決められ、最低保証額となる基本賃料と発電量により増える実績連動賃料からなります。

基本賃料

基本賃料は固定されており、発電量が少ない場合でも得られる最低保証賃料になります。

この賃料は、日射量や発電設備の仕様により算出される発電量予測値をもとに決められます。

インフラファンドにより、予測値の使い方に違いがありますが、最も多いのは、超過確率50%の発電量予測値(P50)をもとにした賃料です。

  • P50の発電量×売電価格-必要経費

で基本賃料が決められています。

実績連動賃料

実績連動賃料は、基本賃料で定められた発電量を超えた場合に支払われる賃料です。

基本賃料の発電量を超えた場合に、その発電量で得られる売電収入の25~100%を実績連動賃料としてもらえます。

どのくらいの割合で、実績連動賃金がもらえるかは、インフラファンド毎に違います。

実績連動賃料が多い、インフラファンドは、

  • いちごグリーンインフラ投資法人
  • カナディアンソーラ・インフラ投資法人

であり、売電収入の100%をもらえる契約になっています。

実績連動賃料が多い場合は、基本賃料が低く抑えられていることも多く、全体として、

  • ハイリスク・ハイリターン
  • ローリスク・ローリターン

の2種類に分かれます。

インフラファンドの賃料の仕組み(賃料スキーム)について紹介しています。
【インフラファンド】賃料スキームの比較

高利回りの理由

インフラファンドの分配金利回りは、概ね6%以上となっています。(2023年3月時点)

高い利回りが得られますよね。

理由としては
  • 法人税が優遇されている
  • 利益超過分配金が得られる
  • 高い価格で売電できる

などで、高い収益が上げられるからです。

しかし、高収益でも、インフラファンドの価格が上がれば、利回りは低くなります。

インフラファンドの利回りが高いのは、安定して高い収益が得られるとともに様々なリスクがあるからです。

インフラファンドが高利回りの理由は、次の記事にまとめています。
【利回り6%】インフラファンドが高配当となる5つの理由

インフラファンドのリスク

インフラファンドのリスクには、

  • 気象
  • 制度
  • 景気

の3つに起因するものがあります。

それぞれ、見ていきます。

気象に関するリスク

災害リスク

気象に関するリスクは天候と災害です。

太陽光発電は、日射が無いと発電できません。

天気が悪い日が続くと発電量が下がり、収益も得られなくなります。

また、広い敷地を必要とする太陽光発電所は災害に対するリスクも高いと言えます。

制度に関するリスク

制度リスク

インフラファンドの高い収益を保証する税制優遇制度と固定価格買取制度(FIT)は、期間限定となっています。

よって、将来、優遇が無くなるリスクがあります。

また、太陽光発電所の普及が進み、九州地方では、発電を制限する日が出てきました。

出力制御と呼ばれる措置ですが、太陽光発電所の普及がさらに進めば、他の地域でも実施される可能性があります。

景気に関するリスク

景気リスク

電気は生活の基盤であり、太陽光発電自体は、景気に左右されにくい事業と言えます。

しかし、固定価格買取制度(FIT)により、売電価格が固定されているため、物価が上昇しても価格転嫁ができず、インフレリスクがあります。

また、太陽光発電所の取得時に金融機関から資金を借り入れていますので、金利が上がれば、利息の支払いが増えるリスクも抱えています。

インフラファンドのリスクと対策について紹介しています。
【インフラファンド】7つのリスクとその対策を比較

上場6銘柄の比較

コードインフラファンド上場年月発電所数パネル
出力
地域比率
(パネル出力ベース)
9282いちごグリーンインフラ投資法人2016年12月1529MW北海道+沖縄で60%以上
9284カナディアン・ソーラーインフラ投資法⼈2017年10月31225MW九州約59%
9285東京インフラ・エネルギー投資法人2018年9月2370MW九州と東北で60%
9286エネクス・インフラ投資法人(注)2019年2月12243MW松坂発電所で約40%
9287ジャパン・インフラファンド投資法人2020年2月61185MW東北に30%以上

注:胎内風力発電所(20MW)を含む

(2024年3月時点)

インフラファンドは、2024年3月時点、5銘柄が上場されています。

エネクス・インフラ投資法人の1つを除き、全て、太陽光発電所に投資していますが、特徴はとそれぞれ異なります。

発電所の保有数が一番多いのは

  • ジャパン・インフラファンド投資法人

発電所全体の規模が一番大きいのは

  • エネクス・インフラ投資法人

インフラファンドの中で最大の発電所を保有する

  • エネクス・インフラ投資法人

などがあります。

インフラファンドの比較については次の記事で紹介しています。
【インフラファンドを比較】6銘柄の格付け、ポートフォリオ、分配金など

インフラファンドの将来性

太陽光発電の将来性

インフラファンドの将来性で大事な要素は

  • 借入金の返済
  • 固定価格買取制度の終了
  • 減価償却の完了

の3つです。

インフラファンドが太陽光発電所を取得する場合には、金融機関から借入を行っています。

借入期間は多くの場合10年となっており、返済が完了すれば利益が増えます。

また、固定価格買取制度(FIT)は、太陽光発電所の運用開始から20年間限定です。

FIT価格に比べ、電気の市場価格は安いので、期間が過ぎると収益が減ります。

そして、減価償却費は利益超過分配金として投資家に配分されており、減価償却が完了すると分配金が減ります。

これらのことを念頭におき、インフラファンドの将来性について検討されると良いと思います。

インフラファンドの将来性については、次の記事で解説しています。
【インフラファンドの将来性】今後の利益を3つの視点で比較

まとめ

インフラファンドとは
  • 太陽光発電の上場投資信託
  • 各種優遇制度で安定・高収益
  • 制度の終了が最大のリスク

インフラファンドの概要について解説しました。

インフラファンドは太陽光発電所に投資する上場投資信託です。

各種優遇制度があり、景気にも左右されず、安定した収益が得られます。

優遇制度は期間が限定されており、終了が近くなった場合の動向には注意が必要です。

以上、参考になれば幸いです。


インフラファンドの利回りについても記事を書いています。
【利回り6%】インフラファンドが高配当となる5つの理由


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