投資法人みらい(3476)から第10期の分配金計算書と資産運用報告書が送られてきました。
新型コロナウイルス感染症の影響により、若干、収益が落ちているようです。
この影響で、分配金は1,429円から1,247円に下がりました。(約13%減)
今は我慢の時ですね。
それでも、J-REITの中では利回り上位の銘柄になっています。
みらいリバイバルプランと称して
- ホテルをコワーキングスペースに改修
- 商業施設のリニューアル
- 物件の入替によりポートフォリオの再構築
など、様々な施策を行い、ポストコロナに備えています。
今後、これらの施策の効果が出て収益が改善すれば、分配金も1,400円代に回復するでしょう。
もしそうなら、今は割安な時期かもしれませんね。
私のJ-REIT主力銘柄でもある「投資法人みらい(3476)」について、概要と今後の動向を紹介します。
- 投資法人みらいはオフィス比率の高い総合型J-REIT
- 2021年4月期はコロナの影響により分配金が減少
- みらいリバイバルプランにより収益を回復する予定
- 分配金の回復は2022年10月期以降
投資法人みらい(3476)の概要
項目 | 内容 |
---|---|
証券コード | 3476 |
名称 | 投資法人みらい |
上場日 | 2016年12月16日 |
決算月 | 4月、10月 |
発行済投資口 | 1,662,240 口 |
出資総額 | 73,516 百万円 |
1口出資額 | 44,227 円 |
格付け(JCR) | A+ |
格付け(R&I) | A |
三井物産とイデラキャピタルをスポンサーとする総合型J-REITです。
三井物産グループの持つ不動産の開発実績とイデラキャピタルの持つリノベーション力を活用して成長しています。
REIT全体の中では、まだ、時価総額が小さいですが、格付会社より、A+(JCR)の評価を受けている投資適格のJ-REITです。
保有物件の概要
用途 | 物件数 |
---|---|
オフィス | 10件 |
商業施設 | 8件 |
ホテル | 13件 |
その他 | 3件 |
合計 | 34件 |
オフィス、商業施設、ホテル、その他の用途で、合計34件の不動産を保有しています。
オフィスのメイン物件は
- 品川シーサイドパークタワー
- 東京フロントテラス
- 川崎テックセンター
- 新宿イーストサイドスクエア
都市部の大型オフィスは、テレワーク推進を背景とした解約・減床の動きがあり、やや苦戦しています。
商業施設のメイン物件は
- イオン葛西店
- ミ・ナーラ
ミ・ナーラは、奈良市にある観光型ショッピングセンターです。
リニューアルが完了し、大幅に売上がUPしています。
ホテルは
- スーパーホテル
- コンフォートホテル
- スマイルホテル
などのビジネスホテルがメインです。
ビジネスホテルはリゾートホテルなどに比べるとコロナの影響が少ない投資対象です。
不動産の用途比率
投資法人みらいは、オフィス、商業施設、ホテルの3つの用途の不動産に投資する総合型J-REITです。
その他の用途には、「六甲アイランドDC」という、物流拠点をメインとした産業施設があります。
これを物流施設に分類すれば、J-REITの5つのコア用途(オフィス、商業、住宅、物流、ホテル)のうち、4つに投資する総合型J-REITと言えますね。
3つの施策、みらいリバイバルプラン
投資法人みらいでは、ポストコロナに向けた3つの施策を実施しており、今期でほぼ準備が完了しました。
3つの施策は次の通りです。
BizMiiX淀屋橋
「ホテルWBF淀屋橋南」をコワーキングやサテライトオフィス需要に対応したテナントへ、コンバージョンを実施しました。
2021年1月よりオープンし、稼働率は徐々に向上しています。
「ミ・ナーラ」のリニューアル
ミ・ナーラは奈良市にある観光型のショッピングセンターです。
ロピア(スーパーマーケット)、ナフコ(ホームセンター)の誘致に成功し、4月29日より、リニューアルオープンしました。
2021年5月の実績は
- 売上:前年同月比+635%
- 客数:前年同月比+220%
と好調なスタートを切っています。
ポートフォリオフォリオ再構築
- コンフォートホテル新山口(ホテル)
- ヒルコート東新宿(オフィス)
- 日宝本町ビル(オフィス)
- TCAビル(オフィス)
- 小田原機材管理センター(底地)(その他)
- カインズポール彦根(底地)(商業施設)
- マックスバリュ高取店(低地)(商業施設)
オフィスやホテルを売って、生活密着型の商業施設や新しい用途の不動産を購入し、資産ポートフォリオの改善を図りました。
今後は、これらの施策の効果が徐々に現われてくるのではないでしょうか。
今後の投資方針
今後もポストコロナを見据えた産業構造の変化に対応するため、保有資産のポートフォリオを改善していく予定です。
オフィス
テレワークの増加や新規供給が限定的な地方中核都市の中規模案件に着目して検討、投資比率は現状維持の予定です。
商業施設
コロナ過でも底堅い生活密着型を積極検討、中でもEC化の影響を受けにくい日常消耗品やDIY関連に着目し投資比率を拡大する予定です。
ホテル
当面は新規取得を停止します。
その他
アドバイザリー会社を通じた工業・産業物件や底地への投資を積極検討し、投資比率を拡大させる予定です。
分配金の推移と今後の予想
第11期(2021年10月期)、第12期(2022年4月期)の分配金は、今期と同程度の1,260円を予想しています。
これは、みらいリバイバルプランの効果が発揮されるまでの移行期と位置付けているためです。
順調に進めば、第13期(2022年10月期)移行には、分配金が1,400円台に回復すると予想されています。
まとめ
投資法人みらい(3476)の概要と今後の動向について解説しました。
- オフィス比率の高い総合型J-REIT
- 2021年4月期はコロナの影響により分配金が減少
- みらいリバイバルプランにより収益を回復する予定
- 分配金の回復は2022年10月期以降
現在の分配金でも利回りの高いJ-REITです。
長期保有が前提であれば、分配金の回復後は利回りも向上します。
ポストコロナを見据えた産業構造の変化にも積極的に対応しており、おすすめのJ-REIT銘柄です。
以上、参考になれば幸いです。
トーセイ・リート投資法人についても記事を書いています。
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