インフラファンドは太陽光発電所を保有して収益をあげています。
保有している発電所の発電量が多いほど高い収益があげられます。
太陽光発電所の発電量は主に太陽光パネルの日射量(太陽から受ける放射エネルギーの量)で決まりますが、この日射量は地域によって違います。
日射量の多い地域に多くの太陽光発電所を保有するインフラファンドに投資したいですよね。
全国の日射量分布とインフラファンドの保有する太陽光発電所の設置場所について調べてみました。
- 日射量の多い地域は山梨や北海道十勝
- 太陽光発電所分布の比較
- 日射量だけでは測れない雪の影響
日本各地の日射量分布
日本各地の日射量(太陽から受ける放射エネルギー量)のデータは、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が公開しています。
ホームページ(日射に関するデータベース | NEDO)から日射量閲覧システムをダウンロードすることにより全国日射量マップを見ることができます。
なお、全国日射量マップで見ることのできる日射量は
・全天日射量
・散乱日射量
・最適傾斜角日射量
の3つです。
全天日射量
全天日射量とは空から降り注ぐ太陽光を水平面で受けた場合のエネルギー量を示します。
太陽から地面に降り注ぐ全てのエネルギー量のイメージです。
散乱日射量
散乱日射量とは大気成分により散乱・反射して届く太陽光を水平面で受けた場合のエネルギー量を示します。
全天日射量から太陽から直接届く光を除いたものです。
日陰でもそれなりに明るいのは散乱日射量があるからですね。
最適傾斜角日射量
最適傾斜角日射量とは年間で一番日射量が大きくなる角度の水平面でのエネルギー量です。
太陽光パネルの発電量を推測する場合に指標となります。
【NIDO】国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構の日射量閲覧システムから得た最適傾斜角日射量の全国分布は次の通りです。
日射量が多い地域は北海道の十勝地方や山梨県、名古屋から静岡にかけての沿岸、四国や宮崎県の沿岸などとなっています。
全国的に見るとは太平洋側の日射量が多く、日本海側の日射量が少ない傾向があるようです。
インフラファンドの太陽光発電所分布の比較
インフラファンド5銘柄の太陽光発電所の設置場所と最適傾斜角日射量の分布を比較してみました。
日本再生可能エネルギー投資法人
一番多くの太陽光発電所を保有する投資法人です。
日射量が少ない北海道、東北、京都、福井に発電所がありますが、日射量の多い太平洋側、九州にも多くの太陽光発電所を保有しています。
日射量に関係なく全国に分散されているイメージでしょうか。
(出典:日本再生可能エネルギー投資法人 第8期(2021年1月期)決算説明資料)
カナディアン・ソーラーインフラ投資法人
比較的日射量の多い地域である九州に多くの太陽光発電所があります。
その他にも関東や静岡県の日射量が多い場所に太陽光発電所を保有していると思われます。
(出典:カナディアン・ソーラー・インフラ投資法人 第7期 資産運用報告)
東京インフラ・エネルギー投資法人
北海道東部や関東地方など比較的日射量の多い場所に太陽光発電設備があります。
まだ、発電設備が少ない投資法人ですので、日射量の多い場所に設備を増やしていけると良いと思います。
(出典:東京インフラ・エネルギー投資法人 第6期 資産運用報告)
エネクス・インフラ投資法人
太陽光発電設備の約70%を松坂太陽光発電所が占めています。
松坂の最適傾斜角日射量は14MJ/㎡位です。
日射量も比較的多く適地にあると思います。
(出典:エネクス・インフラ投資法人 2020年11月期(第3期) 決算説明資料)
ジャパン・インフラ投資法人
2020年2月に上場した新しい投資法人です。
石川県、富山県に約40%の太陽光発電設備があります。
日射量が少ない地域ですので発電量は厳しいかもしれません。
(出典:ジャパン・インフラファンド投資法人 第2期 決算説明資料)
雪の影響
太陽光パネルに雪が積もると発電量が大きく低下します。
積もった雪はすぐには融けません。
雪が積もった場合は日射があっても発電量が少なくなります。
雪が多い日本海側の地域や気温が低く雪が融けにくい北海道などでは、日射量が多くても冬の発電量が少なくなるかもしれません。
日射量が発電量の全てを決めるわけではありませんが、大きな要素であることは間違いありません。
インフラファンドを購入する場合は保有する設備の地域分布も見て収益性を判断することが必要と思います。
以上、参考になれば幸いです。
発電量のほか、インフラファンドの所有する太陽光発電所をランキング形式で紹介しています。
【インフラファンド】太陽光発電所の発電能力ランキング