コロナショックで大きく低下した東証REIT指数もほぼ回復しています。
これはJ-REIT全体がコロナショック前の状況に戻ったことを意味します。
でも、J-REITの中には回復が遅れている銘柄もあります。
それはホテル系のJ-REITです。
もし、現在、回復が遅れていても、将来回復することが見込めるのであれば、今は割安ということになります。
もしかしたら、ホテル系のJ-REITは、将来、高利回り銘柄に変貌するかもしれませんね。
ホテル系J-REITの代表格である
「ジャパン・ホテル・リート投資法人」
「インヴィンシブル投資法人」
の状況と、現在の価格で投資した場合、将来どのくらいの利回りなるかを考えてみました。
②現在の利回りは1%以下
③コロナ前に戻れば利回り7%以上も
ホテル系J-REITの概要
ホテル特化型もしくは約9割以上をホテルに投資するJ-REITは6銘柄あります。
その中でも、時価総額で1位、2位となるのが
「ジャパン・ホテル・リート投資法人」
「インヴィンシブル投資法人」
の2つです。
コード | ホテル系J-REIT | 時価総額 (百万円) | NAV 倍率 | 格付け (JCR) | 格付け (R&I) |
---|---|---|---|---|---|
8985 | ジャパン・ホテル・リート投資法人 | 298,396 | 0.89 | A+ | A |
8963 | インヴィンシブル投資法人 | 270,700 | 0.90 | A+ | - |
両銘柄とも十分な時価総額があり、NAV倍率は1.0以下で割安な状態です。
JCRより「A+」の格付けも得ており、問題無く投資適格なJ-REITです。
そのため、規模の大きなホテルも所有しています。
例えば、ジャパン・ホテル・リート投資法人の旗艦物件は「ヒルトン東京お台場」です。
(引用元:ジャパンホテルリートホームページ)
東京のウォーターフロント、お台場にあるリゾートホテルです。
美しいパノラマ・オーシャンビューが楽しめます。
一方、インヴィンシブル投資法人の旗艦物件は
「ウェスティン・グランドケイマン・セブンマイルビーチ・リゾート&スパ」です。
(引用元:インヴィンシブル投資法人ホームページ)
英領ケイマン諸島にあるリゾートホテルで、北米からの観光客をターゲットにしています。
インヴィンシブル投資法人は日本だけでなく海外の不動産も保有しています。
ホテル系J-REITの状況
(TradingView提供のチャート、2021年5月21日時点)
東京REIT指数とジャパン・ホテル・リート投資法人、インヴィンシブル投資法人の2020年1月1日からの価格推移です。
東証REIT指数はコロナショック前(2020年1月1日)の-3.69%まで回復していますが、
・ジャパンホテルリート:-18.23%
・インヴィンシブル:-28.54%
の回復に留まっています。
まだ、回復途上ですね。
それでも、徐々に回復してきており、いずれコロナショック前の水準に戻るのではないでしょうか。
現在は、保有するホテルの稼働率が低く、賃料減免処置を取っているため、殆ど利益はありません。
そのため、分配金も少なく利回りは1%以下となっています。
コード | ホテル系J-REIT | 投資口価格 | 分配金利回り |
---|---|---|---|
8985 | ジャパン・ホテル・リート投資法人 | 66,800円 | 0.4% |
8963 | インヴィンシブル投資法人 | 44,400円 | 0.75% |
(引用元:japan-reit.com 2021年5月25日時点)
ホテル系J-REITの今後の可能性(利回り)
ジャパン・ホテル・リート投資法人とインヴィンシブル投資法人のコロナショック前(2019年)の分配金を見てみます。
ジャパン・ホテル・リート投資法人
2019年12月期:3,690円(決算期1年間)
インヴィンシブル投資法人
2019年6月期:1,656円(決算期半年)
2019年12月期:1,725円(決算期半年)
もし、5/25の投資口価格で2019年の分配金がもらえたとすると分配金利回りは
ジャパン・ホテル・リート投資法人:約5.5%
インヴィンシブル投資法人:約7.6%
となります。
特にインヴィンシブル投資法人は割安な状態ではないでしょうか。
北米はコロナショックから回復しつつあります。
旗艦物件の「ウェスティン・グランドケイマン・セブンマイルビーチ・リゾート&スパ」に宿泊客が戻るのも近いことでしょう。
そうなれば、インヴィンシブル投資法人の分配金も元に戻り、高利回りJ-REITに復活するのではないでしょうか。
それを願っています。
以上、参考になれば幸いです。
J-REITの優待についても記事にしています。
【おすすめ】J-REITの優待銘柄について