【インフラファンドの動向】7銘柄の特徴比較と発電実績を分析 | ひろにの投資計画

【インフラファンドの動向】7銘柄の特徴比較と発電実績を分析

インフラファンド7銘柄の特徴と発電実績を分析インフラファンド

インフラファンドは、J-REITに似た仕組みの上場投資信託です。

投資対象はインフラ資産となりますが、現状では全て太陽光発電所に投資されています。

発電した電気は国の固定価格買取制度(FIT)により、決まった価格で必ず買い取ってもらえます。

このため、景気の影響を受けずに安定した収益が得られます。

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株との相関性は低く、分散投資には持って来いですね。

インフラファンドは全体で約1,600億円の小さな市場ですが、地球温暖化対策やESG投資の広がりを背景に今後、拡大するものと思われます。

現在は7銘柄が上場されており、年6%程度の利回りです。

インフラファンドの最新の情報を整理すると共に、7銘柄の特徴を比較し、直近の発電実績と収益に与える影響を分析したので紹介します。

①格付けA-以上、大手商社や銀行も参入
②太陽光発電所の地域分散に特徴あり
③直近1年の発電実績はカナディアン・ソーラーとタカラレーベンが優秀
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インフラファンド7銘柄の基本情報と動向

2021年4月30日時点でのインフラファンド7銘柄の基本情報は次の通りです。

証券
コード
インフラファンド上場日太陽光
発電所数
太陽光パネル
出力の合計
(MW)
平均買取価格
(円/kWh)
格付け
JCR
格付け
R&I
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9281タカラレーベン
インフラ投資法人
2016年
6月2日
38131.034.7Aタカラレーベン

9282いちごグリーン
インフラ投資法人
2016年
12月1日
1529.438.7
(1位)
いちご
9283日本再生可能エネルギー
インフラ投資法人
2017年
3月29日
55
(1位)
109.236.6A-リニューアブルジャパン
東急不動産
9284カナディアン・ソーラー
インフラ投資法⼈
2017年
10月30日
25184.0
(1位)
37.5AA-カナディアン・ソーラー・プロジェクト
9285東京インフラ
エネルギー投資法人
2018年
9月27日
1146.038.5A-東京インフラホールディングス、あいおいニッセイ同和損保
NECネッツエスアイ
9286エネクス
インフラ投資法人
2019年
2月13日
8139.833.6A伊藤忠エネクス、三井住友信託銀行
マーキュリアイインベストメント、マイオーラ・セットマネジメント
9287ジャパン
インフラファンド投資法人
2020年
2月20日
2557.334.8A丸紅、みずほ銀行、みずほ信託銀行

表中の平均買取価格は、太陽光発電所ごとの電気の固定買取価格を太陽光パネル出力で加重平均したものです。

この価格が高いほどが発電した電気を高く買ってもらうことができるため、収益力が高いインフラファンドであると言えます。

基本情報を比較すると

平均買取価格が高いのは
「いちごグリーンインフラ投資法人」

太陽光発電所の保有数が多いのは

「日本再生可能エネルギー投資法人」

太陽光発電所の合計パネル出力が大きいのは
「カナディアン・ソーラー・インフラ投資法人」

となっています。

第1号のタカラレーベンインフラ投資法人が上場して約5年が経ちました。

この間、市場規模も拡大し、7銘柄中6銘柄でA-以上の格付けを取得しています。

これは格付け会社が投資適格であることを認めているということです。

直近で上場している「エネクス・インフラ投資法人」はスポンサーに伊藤忠三井住友信託銀行が付きました。

「ジャパン・インフラファンド投資法人」のスポンサーには丸紅みずほ銀行などが付いています。

大手商社や銀行も参入し、いよいよ、本格的に市場が拡大していくのではないでしょうか。

太陽光発電所の地域分布を比較

次にインフラファンドが保有する太陽光発電所の地域分布を見てみます。

(太陽光パネル出力ベースの分布、2021年4月30日時点)

各太陽光発電所の所在地をもとに一般的に利用されている日本の7地方区分で集計してみました。

(三重県は関西地方としています。)

よって、各インフラファンドが発表している地域割合と異なる場合があります。

インフラファンド全体 太陽光発電所の地域分布
タカラレーベンインフラ投資法人 太陽光発電所の地域分布
いちごグリーンインフラ投資法人 太陽光発電所の地域分布
日本再生可能エネルギーインフラ投資法人 太陽光発電所の地域分布
カナディアンソーラーインフラ投資法人人 太陽光発電所の地域分布
東京インフラエネルギー投資法人 太陽光発電所の地域分布
エネクスインフラ投資法人 太陽光発電所の地域分布
ジャパンインフラファンド投資法人 太陽光発電所の地域分布

インフラファンド全体では全国各地にバランスの取れた分布となっています。

個別銘柄を見てみると

関東地域が50%以上の
タカラレーベン・インフラ投資法人

関西地域
が50%以上の
エネクス・インフラ投資法人

九州地域
が50%以上の
カナディアン・ソーラー・インフラ投資法人

中部地域
が50%以上の
ジャパン・インフラ投資法人」

全国的にバランス良く保有する
日本再生可能エネルギーインフラ投資法人

など、インフラファンドごとに特徴があります。

どこの地域が良いとは一概には言えませんが、九州地域では電気の需要に対し太陽光発電所が多く、必要により出力制御(発電の停止)が行われています。

九州地方の比率が高いインフラファンドは注意が必要です。

過去1年間の発電実績を分析

各インフラファンドが毎月発表している発電実績をもとに2020年4月~2021年3月までをグラフ化してみました。

インフラファンドの保有する太陽光発電所の発電実績

グラフを見ると2020年7月は天候不順などにより、多くのインフラファンドで発電量が減少しています。

逆に2021年2月は好天に恵まれ、多くのインフラファンドで発電量が増加しました。

なお、グラフは予想発電量に対する発電量の割合を記載しています。

予想発電量はインフラファンドが得る収益の基準とになる量で、100%を超えると収益が増え、100%下回ると収益が減る場合があります。

実はインフラファンドは直接、太陽光発電所を運用して売電収入を得ている訳ではありません。

運用会社に太陽光発電所を賃貸し発電量に応じた賃貸収入を得ています。

運用会社との賃貸契約には基本賃料と呼ばれる最低保証賃料があり、発電量が0になっても一定の収入が保証されています。

また、予想発電量を上回った場合は、変動賃料と呼ばれる追加収入もあります。

基本賃料や変動賃料の契約内容(スキーム)の違いにより、発電量の増減による収益の影響はインフラファンド毎に異なります。

詳しくは、下記の記事で紹介していますので参照願います。
【インフラファンド】賃料スキームの比較

各インフラファンドの個別状況を見てみます。

タカラレーベン・インフラ投資法人

発電実績
  • 2020年7月は予想発電量の72.0%
  • 2021年2月は予想発電量の112.5%
  • 2020年度は予想発電量の100.1%

7月は主要な太陽光発電所のある関東地方の天候が良くなかったのでしょう。

発電量は予想を大きく下回りましたが、基本賃料により収入の減少は抑えられています。

2月は関東地方が好天に恵まれたようですね。

変動賃料が発生し、収入が増加しました。

いちごグリーンインフラ投資法人

発電実績
  • 2020年7月は予想発電量の90.2%
  • 2021年2月は予想発電量の102.4%
  • 2020年度は予想発電量の99.0%

主要な太陽光発電所は北海道と九州(沖縄)にあります。

7月は天候不順地域から少し外れていたものと推測できます。

2月の北海道と九州(沖縄)は特別に好天とまでは言えなかったようですね。

日本再生可能エネルギーインフラ投資法人

発電実績
  • 2020年7月は予想発電量の104.3%
  • 2021年2月は予想発電量の82.5%
  • 2020年度は予想発電量の96.8%

太陽光発電所は全国に分散されているため、7月は全体で発電量をカバーしました。

2月は全国的には好天ばかりではなかったようです。

ただし、運用会社との契約により予想発電量の100%と同じ収入を得ています。

カナディアン・ソーラー・インフラ投資法人

発電実績
  • 2020年7月は予想発電量の75%
  • 2021年2月は予想発電量の122.1%
  • 2020年度は予想発電量の101.9%

7月は主要な太陽光発電所のある九州地方の天候が良くなかったものと思われます。

基本賃料が低めに設定されているため、収入が減少しました。

2月は九州地方の天候が良かったようですね。

予想発電量を超えた場合の変動賃料の増加率が高い契約をしており、多くの収入を得たと思います。

東京インフラ・エネルギー投資法人

発電実績
  • 2020年7月は予想発電量の70.3%
  • 2021年2月は予想発電量の103.5%
  • 2020年度は予想発電量の95.7%

7月は主要な太陽光発電所のある東北、九州の天候が良くなかったものと思われます。

発電量は予想を大きく下回りましたが、基本賃料により収入の減少は抑えられています。

2月は他のインフラファンドの状況により、九州地方の天候は良かったと推測されるため、東北地方の天候が良くなかったものと思われます。

エネクス・インフラ投資法人

発電実績
  • 2020年7月は予想発電量の65.8%
  • 2021年2月は予想発電量の118.3%
  • 2020年度は予想発電量の97.5%

7月時点では関西地方(三重)の太陽光発電所が稼働していません。

よって、主要な発電所は関東地方ということになります。

関東地方の天候不順により発電量が大きく減少したと思われます。

発電量は予想を大きく下回りましたが、基本賃料により収入の減少は抑えられています。

2月は太陽光発電所の7割を占める関西地方(三重)が好天に恵まれたものと思われます。

変動賃料が発生し収入が増加しました。

ジャパン・インフラファンド投資法人

発電実績
  • 2020年7月の発電量は予想値の73.3%
  • 2021年2月の発電量は予想値の113.8%
  • 2020年度の発電量は予想値の99.6%

7月は主要な太陽光発電所のある中部地方(主に北陸)の天候が良くなかったのでしょう。

基本賃料が低めに設定されているため、収入が減少しました。

2月は中部地方(主に北陸)が好天に恵まれたようですね。

変動賃料が発生し収入が増加しました。

1年間を通して

天候不順に見舞われた場合も、好天に恵まれた場合も、インフラファンドの収入は太陽光発電所の地域分散や賃料スキームにより変動します。

2020年7月は東北、関東、九州で天候不順が続いたものと思われます。

2021年2月は関東、中部、関西、九州が好天に恵まれたようです。

太陽光発電所の発電実績をみると全国の天候状況まで推測できてしまいますね。

なお、1年間(2020年度)の発電実績が予想発電量の100%を超えた

・タカラレーベン・インフラ投資法人
・カナディアン・ソーラー・インフラ投資法人

は日本の地域特性に応じた太陽光発電所を保有している優秀なインフラファンドと言えるのではないでしょうか。

まとめ

インフラファンドの動向と7銘柄の特徴を比較、太陽光発電所の発電実績を分析しました。

インフラファンドは
  • 太陽光発電所の地域分布に特徴あり
  • 年間発電量は全銘柄で予想値の約100%を確保
  • 2020年度はタカラレーベンとカナディアン・ソーラーが優秀

格付け会社から投資適格の評価も受け、大手商社や銀行が参入し、インフラファンド市場は今後、ますます拡大していくのではないでしょうか。

以上、参考になれば幸いです。

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